気の合う農家の見つけ方

変わった農家


先日、農作業をお休みして娘と動物園に行きました。娘は動物が大好きで、一番近い京都市動物園には、年に数回訪れています。ちなみに、京都市動物園は京都の岡崎というところにあり、平安神宮のすぐそばです。南禅寺、琵琶湖疎水のインクラインもあり、絶好の観光スポットです。観光・旅行に大変良い場所にあります。

さて、動物を見ながらも、農家の私が気にしているのは動物が食べている餌でした。「ゾウはニンジン・リンゴ・干し草を食べるのか~」、「鴨やホロホロ鳥は、ハクサイを食べるのか~」とチェックしていました。ふと、この野菜はどこから納品されているのか気になりました。調べたところ、一般的には動物園の餌の野菜は八百屋さんから仕入れているようです。また、レアなケースですが、農家が動物園と契約栽培して、餌を専門に栽培する農家もあるそうです。

農家と一言で言っても


動物園用の野菜を作っている農家は大変珍しいですが、「農家」と一言で言っても、様々な農家があります。
ちなみに、農林水産省による農家の定義は「経営耕地面積が10a以上の農業を営む世帯または農産物販売金額が年間15万円以上ある世帯」とのことです。全国で農家は215万戸(平成27年)あります。もちろんそれだけの数の農家があれば、経営形態も様々です。主に農業で生計を立てている農家、または、自給的に農業を営んでいる農家もあります。さらに、農業で生計を立てている農家でも、栽培品目(お米などの水田作、小麦や大豆などの畑作、野菜、花卉、畜産など)、規模(数百万円~数億円超)、販売形態(市場経由、消費者へ直接販売など)、栽培方法(慣行栽培~自然・有機栽培)などで分類もできます。ですので、人によって「農家」といっても想像する農家像はそれぞれ違うかもしれません。なお、農家同士でも経営形態が違えば、経営の目線が違うので会話は合わない気がします。最近は国の後押しもあり、規模の大きな経営体が増えていますが、家族単位の農家もまだまだ健在です。「農家」という言葉は一言ですが、農家を知れば知るほど、想像していたのとは違ういろいろな農家の姿が見えてくると思います。

農家をよく知るメリット


かくいう私も、数年前まで東京でサラリーマンをしていました。農家に生まれましたが、農作業はあまり経験していなかったので、農家について詳しく知りませんでした。当たり前ですが、実際、就農して農業の世界にどっぷり浸かってみると農家(農業)のことが良く見えるようになりました。特に日本の農業の大部分を占める家族単位の経営(平成27年、農業経営体数は137万7千経営体。そのうち家族経営体数は134万4千経営体、組織経営体数は3万3千経営体)はそれぞれの個性がすごく出ます。とにかくよく働く農家、栽培にこだわる農家、規模拡大しすぎて手が回らない農家など、こんなにも人となりが現れる職業なんだと改めて実感しています。

一方で、農家と身近に接する機会が増えたように思います。郊外に行けば農産物直売所がありますし、スーパーの一角にも地元野菜の直売コーナーがあったりします。さらに、インターネットを活用すれば、もっと農家を知る機会が増えます。消費者が農家のことをよく知る(仲良くなる)メリットを挙げてみます。

① 農産物の情報を知ることができる
最近ではSNSなどで情報発信をしている農家があります。農産物の旬の時期を知ったり、おススメの食べ方を知ることができます。
② 農作業など貴重な体験ができる(かも)
農家と仲良くなれば、農作業のお手伝いなどできるかもしれません。土に触れることでストレス解消になるという話もあります。でも、お手伝いされるのが好きではない農家もあります。
③ 有事の際に食料が手に入る(かも)
定期的に農産物を購入したり、仲の良い農家があれば、何かあって食料の入手が困難になったときに農産物が手に入るかもしれません。でも、仲良くても優先的に農産物を譲ってくれない農家もあると思います。

 

気の合う農家の見つけ方


農家とせっかくお付き合いをするのであれば、気の合う農家の方がいいですね。友達・知り合いに農家がいれば一番良いでしょうが、なかなか居ないかもしれません。

農家には警戒心が強い方もおられるので、見知らぬ方が急に農場へ遊びに行ったりすることは嫌がられるかもしれません。むしろ、知り合いでも農場に入られるのは嫌、という農家はたくさんいると思います。個人的には、農家にとって農場は家の敷地と同じような感覚です。

そこで、農家を知る第一歩として、手軽に試せる方法はSNSを活用することです。

多くの農家がSNSを活用しています。instagram、twitter、Facebookなどたくさんあります。
instagramはおしゃれな写真が多くて、仕事ぶりが良くわかります。
twitterは作業風景や失敗談、愚痴が多めで農家の人となりが良く分かります。
SNSを活用されている農家は直売をされている方も多いので、ECサイト、農家から直接購入できるかもしれません。もし、農家とのお付き合いをされる場合、気の合う農家もしくは信頼できる農家を見つけて長いお付き合いができれば生産者・消費者の双方にメリットがあって良いのではないでしょうか。

 

 

 

 

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