野菜の保存方法-ジャガイモ、里芋、サツマイモ
冬の畑は気温が低く、野菜の成長はゆっくりです。収穫できる野菜の種類や量は限られてきます。ですので、野菜をうまく保存して、限られた野菜を有効に使いたいですよね。この季節は気温が低く、湿度が低いので野菜を長期間保存するのに向いた季節でもあります。
そこで、オンラインで販売している京都長尾ファームの野菜セットの野菜にも一部、収穫後保存しておいたものをお届けしています。特にジャガイモ、サツマイモ、里芋などの芋類については秋に収穫したものを保存しておいて、お送りすることになります。イモ類は保存することによって甘さが増し、美味しくなることもありますので是非ご賞味ください。
今回は京都長尾ファームがどのようにイモ類の野菜を保存しているか、ご紹介します。農家でないご家庭では直接、実行する際の参考にならないかもしれませんが、野菜の特徴などを理解できるのでご照会します。
今の世の中は、利用する分だけスーパーや八百屋で購入することが多く、保存する機会は少ないかと思いますが、迷ったときにはご参考にしていただければ幸いです。
ジャガイモ
寒さには強いです。0~10℃くらいの冷暗所で保存すると長期間保存できます。ただ、半年くらい保存していると芽が伸びてきます。また、芽がでで&緑になったジャガイモはその部分にソラニンという毒が含まれているので良く取り除いてから食べたほうが良いです。さらに長期保存したジャガイモは水分が抜けシワシワになります。見た目はとっても良くないです。が、味が濃くて美味しいです。ヴィンテージポテトといって重宝する地域もあるとか。とはいっても、さすがに京都長尾ファームの野菜セットにはヴィンテージポテトは入れませんのでご安心を。
京都長尾ファームでは日光がほとんど入らない涼しい納屋で新聞紙をかけて保存しています。春ジャガイモですと9月ごろまでは保存できますし、秋ジャガイモですと3月ごろまで保存できます。
サツマイモ
保存中に甘味が増して、美味しくなります。寒さは苦手です、保存の適温は15℃前後です。ですので、冷蔵庫には入れません。我が家では一つずつ新聞紙にくるみ発泡スチロールに入れて部屋の暖かいところに保存しています。3月ごろまでは保存できます。また、家庭で保存する場合は、蒸してつぶしたものを冷凍保存するという保存方法もあります。
里芋
寒さや乾燥が苦手です。なるべく寒くないところで保存します。表面が乾燥した場合は、濡れた新聞紙をかけておきます。冷蔵庫には入れないほうが良いです。京都長尾ファームでは保存用の里芋は掘らずに畑の中に置いておきます。畝の上に保温用にモミガラをかけて、さらに古ビニールをかぶせて凍らないようにしています。
家庭でのおすすめの保存方法は、
①皮付きのまま加熱して冷凍する
②茹でずに皮をむいて冷凍する
という方法があります。そうすれば、長期間美味しく保存できます。料理に使うときも凍った状態で料理すれば手間がかからず便利です。
これは一年中、ほとんどの野菜も使える保存方法です。野菜を干すことで水分が飛び、うまみが凝縮します。また、生とは食感が違い、しっかりした歯触りになります。
農業をやっていると虫食いや曲がっているなどの理由で売れない野菜が出来ます。そんな時に干し野菜をつくっています。天気の良い日に野菜を切って、ザルや網で干しておくと、水分が飛んでしばらく保存できる状態になります。しかも、干すと旨味が凝縮し、触感も変わってちょっと違った美味しさになります。干し方は簡単で、切った野菜を重ならないようにザルなどに並べます。できれば日当たりが良く、風のある日がおススメです。干す時間が数時間~数日と乾燥の度合いによっても食感や風味が違いますので楽しみ方も幅広いです。良く干した野菜は密閉容器などに入れて冷蔵庫へ入れておくとしばらく保存できます。とっても簡単なので、食べきれない野菜があれば試してみることをオススメします。
食べるときは、水分がなくなっているので水っぽくならず、味もしみ込みやすくなります。炒めたり揚げたりするのに向いています。