冬の畑の風景_トンネル

冬の畑の必需品

冬の畑にこのような光景を見たことがありますか?
トンネル
畝の上に透明のプラスチック素材で覆われたものがあります。
これはトンネルと呼ばれています。
ちなみに入り口も出口もありませんが、横は手で捲り上げることが出来ます。

京都長尾ファームの畑にも
今はこのようなトンネルが5つほどあります。
外からみると何が栽培されているか分かりにくいですが、
中にはほうれん草、小松菜や水菜などがあります。
写真はトンネル越しに見た水菜です。
トンネルの中の水菜

どうしてトンネルをするかというと、
野菜は気温が下がる冬には
成長がものすごくゆっくりになります。
夏場は目に見えて成長が分かりますが、
冬場はほとんど成長が分かりません。

野菜も暖かい方が好きなのでしょう、成長が早くなります。
細かい話ですが、野菜は、瞬間的に高温になるかどうかより、
生育適温域の遭遇時間や最低気温のほうが問題になるそうです。
トンネルをすると太陽の光で内部の空気が温まります。
温まった空気で夜間の最低気温も1~2度上がるそうです。
日中の最高気温は10度は高いと思います。

トンネルの構造はとてもシンプルです。
トンネル用の湾曲した支柱にプラスチックフィルムをかぶせます。
風で飛ばないように上から支柱または紐で固定しています。

細かなトンネルの張り方のテクニックは農家によって少し違います。
この辺りの違いを観察してみるのもなかなか面白いかもしれません、
マニアックですが。
上手なトンネルは一種の芸術作品のように(私にとっては)思われます。

また、トンネルのプラスチックフィルムの素材はさまざまな種類があります。
塩化ビニール(農ビ)やポリオレフィン系(農PO)、ポリエチレン(農ポリ)、不織布なんてものもあります。
一般的には目的によって使い分けます。
が、私もその違いは詳しく体感していません。
これから試行錯誤してみます。

温室の効果でいえばビニールハウスも暖かい環境を整えて野菜の成長を促しますが、
ビニールハウス建設にはそれなりのコストがかかります。
トンネルは畝ごとに立てるので
設置も片づけも簡単です。
農地を効率的に使うことができます。

難点は、
上手く作れていないと風でプラスチックフィルムが捲れることがあります。
上手い人が作ると強風でも捲れないがっちりしたトンネルが作れるのですが、
私のように慣れていない人が作ると強風が吹くたびに捲れます。
捲れた場合急いで補修しています。

野菜にはいろいろな育て方があり、
資材を適切に使う技術が必要です。
今は試行錯誤しながら自分あった方法を模索しています。
あれこれ試しながら野菜の成長を眺めるのも農業の楽しみの一つです。

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