京都長尾ファームの土づくり
春に向けて畑の準備をしています。
一般的には畑は収穫物を畑の外に持ち出すので、
肥料分が持ち出され痩せていくといわれています。
そこでほとんどの農家の方は何かしらの方法で肥料分を補います。
利用する資材は農家によってまちまちです。
ホームセンターにいくとそれらの資材が高く積まれているのを見た方も多いかと思います。
化学肥料、牛糞、豚糞、鶏糞、バーク堆肥、石灰肥料・・・いろいろなメーカーからたくさんの種類の資材が販売されています。
堆肥などは農家の方は自分で作られていたり、独自のルートで入手されていたりします。
それぞれに特徴と使い方があります。
農家の方は自分の農地の条件やこだわりによりそれらを選んで土づくりをしています。
今回は京都長尾ファームの土づくりをご紹介します。
落ち葉堆肥
落ち葉や刈り草などを数年積んで堆肥化させたものです。
ほとんど原型も匂いもなく、見た目は土のようになっています。
よく堆肥化しています。
牡蠣殻石灰
これは牡蠣の殻を砕いたものです。
各種ミネラルを補給するために散布しています。
牡蠣の殻は基本的に炭酸カルシウム(CaCO3)でできており
カルシウムをはじめ各種ミネラル(マグネシウム、マンガン、ホウ素、鉄、亜鉛・・・)が豊富です。
これらのミネラルは植物にとっても必要なものばかりです。
なお、植物が必要とする元素は17種類あることが確認されています。
人間と同様野菜にとってもミネラルは大切です。
もみ殻堆肥
米を収穫したあと脱穀するとコメを包んでいるもみ殻がでます。
さらに精米するときに米ぬかもでるのですが、これらも立派な肥料になります。
これらを混ぜて発酵させた自家製の堆肥です。
米ぬかには野菜の成長に欠かせない窒素成分も含んでいます。
発酵させると湯気がモクモクて熱を感じます。
畑にまくときには発酵も終わりしっとり濡れた状態です。
もみ殻燻炭
さきほどのもみ殻を炭にしたものです。
炭を畑に入れることで微生物の活動が活発になるようです。
京都長尾ファームではもみ殻燻炭も自家作成しています。
お天気も良く、籾殻で燻炭作ってます。燻炭は土壌改良などにかなり使い道があるようです。 pic.twitter.com/Yh15mo5et9
— nagao_京都長尾ファーム (@masanorinagao) 2017年10月31日
これらの資材をを耕す前に畑に散布しています。
ちなみに、現在は人力で畑にまいています。
袋に詰めて一輪車で畑まで運んでばらまいています。
正直、めちゃしんどいです。
堆肥は水分も含んでいるので一袋20㎏ぐらいあると思います。
機械を使って堆肥を播くようにできればなと考えています
この後、トラクターで混ぜて畝を立てて野菜を栽培します。
堆肥の散布は重労働ですぐには効果も見えず大変なのですが、
持続的に畑の土をつかえるようにするための大切な作業です。
地道な作業ですが、
皆様に美味しく丁寧に作った野菜を食べていただきたいので頑張っていきます。